AI時代の「丁寧な接触」と、場を守るための境界線


AI時代の「丁寧な接触」と、場を守るための境界線

みなさま、こんにちは。

今日は少しだけ、オンライン上でのコミュニケーションについて考えたことを共有したいと思います。

丁寧なメッセージが届く時代に

最近、SNSやビジネス系のプラットフォームを通じて、初対面の方からとても丁寧なメッセージをいただく機会があります。こちらの活動やプロフィールに触れ、「対話」「学び」「問いかけ」「AI」などの言葉に共感した、と書いてくださることもあります。

そのような言葉をいただくこと自体は、とてもありがたいことです。ICIは、対話や学びを大切にしている場ですので、関心を寄せてくださる方がいることは励みになります。

文章の丁寧さと、信頼できる関係は別のもの

一方で、AIや翻訳ツールが発達した今、私たちは「文章が丁寧であること」と「信頼できる関係であること」を、少し慎重に分けて考える必要があるとも感じています。

以前であれば、不自然な日本語や雑な文面から、違和感に気づくことができました。しかし今は、生成AIを使えば、相手のプロフィールや発信内容に合わせて、自然で、礼儀正しく、共感的な文章を作ることができます。むしろ、こちらが大切にしている言葉をよく拾い、とてもよく理解しているように見える文章ほど、注意深く受け止める必要があるのかもしれません。

AIや翻訳ツールそのものが問題なのではありません

もちろん、AIや翻訳ツールを使うこと自体が悪いわけではありません。言葉の壁を越えて交流するために、AIは大きな助けになります。海外の方が翻訳ツールを使って連絡してくださることもありますし、そこに誠実な関心がある場合もあるでしょう。

大切なのは、文面の印象だけで判断しないことです。

たとえば、どの活動に関心を持ってくださったのか。ご自身の活動や関心と、どのようにつながると考えているのか。公開されている案内や公式な手順に沿ってやり取りできるのか。こうしたことを、落ち着いて確認していく必要があります。

開かれた場であることと、無制限に応じることは違います

ICIとしても、誰かを疑うことを前提にしたいわけではありません。けれども、開かれた場であることと、すべての個別接触に応じることは同じではありません。

対人支援や学びの場では、相手を受け止める姿勢が大切です。しかし同時に、その場を安全に保つための境界線も必要です。境界線があるからこそ、安心して関わることができます。これは、カウンセリングやキャリア支援の場でも、コミュニティ運営でも同じだと思います。

ICIとして大切にしたい連絡の導線

そのため、今後ICIでは、初回のご連絡や個別のご相談については、できるだけ公開されている案内、公式フォーム、メール、講座・イベントの申込導線などを通じてお願いしていきたいと考えています。個別のチャットツールや私的な連絡手段でのやり取りは、関係性や目的が明確になってから、必要に応じて慎重に考える形にしたいと思います。

これは、閉じるためのルールではありません。むしろ、開かれた場を無理なく続けていくための工夫です。

信頼は、適切な距離と手順の中で育つ

誰に対しても丁寧でありたい。けれども、誰とでも無制限に個別対応することはできません。

関心を持ってくださる方には、まずホームページやメールレター、公開されている講座やイベントを通じて、ICIの考え方や活動に触れていただければありがたく思います。

AI時代には、「怪しい文章」だけでなく、「とても自然で丁寧な文章」にも向き合うことになります。だからこそ、私たち自身も、反応の速さより、確認の丁寧さを大切にしたいと思います。

信頼は、無防備さからではなく、適切な距離と手順の中で育つものです。

これからも、ICIは開かれた学びの場であり続けたいと思います。同時に、その場に集う人たちが安心して関われるように、必要な境界線も大切にしていきます。

横山慶一

対人支援の現場と日々の実践の中から生まれる思考を、少しずつ言葉にして、活動の記録とともに、問いや気づきを共有していきます。

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